S字ラインが美しいこちらの指輪は加古川市からお越しの男性が結婚10周年を記念して手作りされました。大粒のダイヤモンドの両サイドには10年を表す10粒のメレダイヤが散りばめられています。
「結婚指輪以外もなんでも作れると電話で聞きまして。」とあらかじめフリーダイヤルに問い合わせをして下さったお客様でした。今年の12月でちょうどご結婚10周年になるそうで、日頃の感謝を込めてアニバーサリーリングの手作りに挑戦したいとのご希望でした。「お優しいですね!同じ女性としては羨ましいです!」と言うと「いやいや!優しいとかじゃなくって10年間の色々をこれでチャラにして下さいっていう指輪ですよ!」と笑っておいででした。
デザインはほぼ決めて来られていて、ご予算内で作って頂けそうでしたので奥様のリングサイズをお聞きして早速ご制作して頂くことになりました。
お仕事が事務系で何かを作る作業は高校生ぶりと言われ、かなり緊張して力の入った状態からスタートしました。まっすぐの指輪ではなくS字ラインを削り出していくので何度も「肩も手も力を抜いて優しく削って下さいね!」と声を掛けながら進めていきました。始まって20分くらい経った頃どこにも変な力が入っていない良い力加減になってきて、ご本人も作業に少し自信が出てきた様に感じておられました。段々とS字の感じがはっきりわかる様になってきて嬉しそうにしておられた姿が印象的でした。自分で手作りするというのは難しい箇所もあったりしますが、集中出来て楽しく何より達成感が心地良いです。男性もそれを感じて下さっている様でした。途中に一度時計を見られて「えっ!もう2時間経ったん?!」とご自分が集中されていたことに驚かれていました。宝石は金属になった時に石留め専門の職人が留めてくれるので、作業はS字の指輪を削って細かい傷を磨いて取るところまでです。久しぶりの手作りだったけど上手く出来たととても満足されていました。
ご予算に余裕があったので最後の仕上げに手書きのメッセージをレーザー刻印で入れられることになり、ペンを握り締め刻印のメッセージを考える方が指輪制作よりも格闘されていたご様子でした。描き上がったメッセージは意外にシンプルな言葉でしたが、男性の真心がギュッと詰まったご夫婦の重ねてきた年月を感じるものでした。手描きの刻印は文字からも自由な描き方からもその人らしさが感じられるので人気があります。奥様もきっと喜ばれるでしょうね。
今回はアニバーサリーリングをご紹介しましたが、手作りで色んな指輪を色んなデザインで作ることが出来ます。人と被らない個性的な指輪や大切な人へのプレゼントリングなど思う物がありましたらご相談だけでも大丈夫ですのでお気軽にご予約下さいませ。
ご夫妻はいつまでも末永くお幸せにお過ごし下さいませ。そしていつかご夫妻でご来店下さい。当工房でのご制作、誠にありがとうございました。