こちらの結婚指輪は神戸市からのお越しのご夫婦が手作りされたものです。お二人の指輪を重ねるとピンクのハートが現れるご夫婦の想いが込められたお洒落な結婚指輪です。
5年間の交際を経て入籍されたお二人は、ご両親の反対もあって結婚式を断念せざるを得なかったそうです。「ですので、結婚指輪もせずに3年も経ってしまいました。」お子様が生まれるとご両親も納得されて反対されていたのがまるで嘘の様に、今ではお孫さん中心の生活に変わられているそうです。
ある日、旦那様のお母様から「今さらと思うかも知れないけど結婚式挙げなさい。二人ともしたかったんでしょ？」と思ってもみなかった結婚式の提案をされたそうです。「それから式の日取りとか順調に決まって、それで今日は結婚指輪を作りに来ました。」そう話されているお二人は嬉しそうで見ている私も自然と笑顔になっていました。作りたいデザインはありますか？とお伺いすると、奥様がハンカチに包んだ指輪を置かれました。「付き合った当初に二人で買った安物のペアリングなんですが、これを真似て作りたいんです。」
指輪制作が始まりました。細かい作業はお二人とも好きだと言われた通り、ワックスに指輪の形を描くのも以前の指輪の欠点を改良して少し形を変えるのも順調にされていました。少し太めにしたいとの事でしたので大袈裟に太めに描いて頂き、削りながらお好みに合わせていく方法で進めました。ヤスリを持つと「なんかテンション上がるわ〜！」とお二人とも嬉しそうでした。合わせてハートになる部分が細く繊細なことと指輪自体がウェーブしているので慎重に作業を進めていきました。まずはお好みの太さにしながらウェーブを出し指輪の原型を整え、ハートの部分を削り出していきました。奥様のハートの内側にはダイヤモンドを1石入れたいとの事でしたので、そこは更に注意しながら慎重に細い部分を削りました。私がお手伝いしたのはほんの少しで、ほぼお二人だけで完成したんですよ。
以前のペアリングより良い出来栄えにますますテンションが上がるお二人。本当に仲の良さそうなご夫婦でした。奥様の提案でハートの部分だけピンクゴールドのコーティングをする事になりました。アクセントになってプラチナもぐっと引き締まります。形も何度も何度も２つの指輪を合わせて調整したのでぴったりと重なって本当に納得のいく出来上がりになりました。
刻印はどうされるのかお聞きすると「子供が文字を書ける様になったら子供に書いて貰いたいのでまた入れに来ます。」という事でした。お子さんの文字でそのまま刻印すると家族みんなの思い出にもなってとても良いですね！結婚指輪手作り.comではオプション加工は後日でも承っておりますので、次回のご来店も楽しみにお待ちしております。
当工房でのご制作、誠にありがとうございました。お二人の結婚式が素晴らしいものになります様に！！
