二人を繋ぐロープのモチーフ

手作り結婚指輪 ミル打ち ダイヤモンド

こちらのメレダイヤが美しく並んだ結婚指輪を手作りされたのは岡山県からお越し下さったご夫婦です。今回はこの奥様の結婚指輪をご紹介いたします。

神戸工房は新神戸駅からすぐのところに位置してますので新幹線をご利用されて広島や岡山のお客様が数多くご来店されます。ご夫妻も美観地区のある倉敷市からご来店下さいました。おふたりは結婚されて2年と3ヶ月だそうで「記念日でも何でもない日なんですが、結婚指輪を買えてないのでそろそろいるかなぁって話になって、それなら神戸に行くついでに手作りしたいねってなりました。」と旦那様。横で奥様が何か言いたそうなご様子だったので奥様と目を合わせたら「結婚指輪より婚約指輪もくれなかったんです。だから今日は私の指輪は2つ分のを作ります!」横で苦笑いの旦那様…とハラハラする感じでスタートしました。

奥様のご希望をお聞きするとシンプルでダイヤモンドが並んでいるのが良い、1つで2つ分の存在感が欲しいとのご希望でした。では、旦那様は?とお聞きすると「今日は僕のはいいです。彼女ので多分予算オーバーになりそうなので女性用1つだけでも良いですか?」と。「構いませんよ。そうされますか?」というわけで急遽今回は奥様の結婚指輪のみのご制作になりました。

まずはシンプルな平打ちの形を削り出していきます。旦那様が率先して「僕がやるよ。婚約指輪と結婚指輪の2つ分やし僕がやらなプレゼントにならないでしょ?」「えー、作ってくれるの?嬉しい!!」と奥様は大喜び!旦那様が奥様の指輪を制作することになりました。作業用のエプロンもよくお似合いですし、ヤスリは初めて扱うと言われてましたが力加減がお上手で作業が良い感じに進みました。

隣で動画を撮ったりされていた奥様が「ダイヤモンド何石までやったらOK?」と心配そうに旦那様に尋ねられました。すると「一周は邪魔になりそう。半周にして、前から言ってた粒々のやつしてもらったら?」またまた奥様大喜びでミル打ちを上下にダイヤモンドは半周分留めることに決定しました。すると旦那様が私に「紙とえんぴつ貸して下さい。」と即興で絵を描かれ「こんな感じ出来ます?」と。拝見させて頂くと指輪の真ん中に斜めのラインモチーフが描かれていました。奥様も覗き込んで「いい感じだけどこれは何なん?」と尋ねておられました。旦那様は前々から指輪にモチーフとして、険しい環境でも人と人を繋ぐロープを表す斜めラインを入れたいとお考えだったそうです。意味を理解すると奥様もとても気に入ったご様子でそのモチーフを入れる事が決まりました。ただ宝石を留めることを考えるとベテランの職人にお任せするオプションをお勧めしました。「そうですね、折角だし理想に近付けたいのでそうします。」と仕上げはプロに任せることになりました。

「ミッション完了!」と晴々しい旦那様は肩の荷が降りたご様子でした。奥様も早く出来上がりが見たいととても嬉しそうでこちらまで笑顔になりました。「何ヶ月先になるか分かりませんが今度は僕のを妻に作って貰いに来ますんで。」とご相談時のハラハラ感はすっかり消え去っていました。

次回も是非お二人でご来店下さいね!またお目に掛かれますのを楽しみにお待ちしております。当工房での指輪のご制作、誠にありがとうございました。

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