淡いパステルカラーの様なピンクが可憐で上品なエンゲージは西宮市の男性が手作りされたものです。彼女さんをイメージして手作りされた彼女さんにぴったりの美しい指輪に出来上がりました。
男性と彼女さんは出逢って2年、お付き合いがスタートしてからはまだ半年だそうです。「僕が一方的に想っていて駄目元で告白したんですが、お付き合いも上手くいってるのでプロポーズしようかと思いまして。」少し恥ずかしそうに、でも自信はお持ちの感じで私に話して下さいました。彼女さんとは職場が同じで毎日顔を合わしているそうですが、気分にムラがなく品があって職場でも一目置かれている存在だということでした。「周りにはまだ秘密にしていますが、プロポーズが成功したら発表します!」ということで、彼女さんが絶対に喜んでくれてプロポーズを大成功に導くエンゲージを手作りすることになりました。
あまり特徴的なデザインは飽きてしまうかも知れないからとオーソドックスなストレートで定番の大粒ダイヤモンド。ここまでは決まりましたが、手作りの決め手になるアクセントがなかなか決まらないので指輪の写真やサンプルリングなどを見て頂いてイメージを膨らませていきました。ねじった様に見えるデザインが品があって良いとダイヤモンドの両サイドに傾斜をつけて動きを出すことに。「上手く出来なかったり失敗したらどうしたらいいですか?」と心配そうな男性でしたが、実際にヤスリを持って扱いに慣れてくると「何とか私にも出来そうです。」と余裕が出て来た様でした。宝石は石留め職人が指定の場所に留めてくれるので指輪の原型は上手く完成したのですが男性は何か物足りないのか誕生石の石言葉が書いてある紙をじっと見つめておられました。
しばらくして「これ良いと思いませんか?」とピンク色の宝石トルマリンを指差して仰いました。彼女さんのイメージに合っているのでダイヤモンドの両サイドに散りばめたいと言うことでした。さらに男性は気付いていらっしゃらなかったのですが、トルマリンには「純粋無垢な美しい心を届けたい」という意味があります。一所懸命に彼女さんのことを思ってデザインを悩み、考え、手作りして真っ直ぐな気持ちを受け取って欲しいと行動されている彼こそが純粋無垢なのではないかと思い「合ってます!良いと思います。」とお答えしました。私が石の意味をお伝えするとかなり照れてらっしゃいましたが…
両サイドに3石ずつ留めることになったのですが3石ともピンクトルマリンは甘くなり過ぎるかもと端はダイヤモンドにされました。ちょっとした変化を加えることで指輪全体がキュっと締まった様に感じました。
完成したワックスの指輪を持って少し緊張している男性のお姿を写真に撮っていると、心からプロポーズが成功して彼女さんが指輪を喜んで下さったら良いなと思いました。どうか純粋無垢な心が届きます様に!
この婚約指輪の様にダイヤモンドの他にもメレ宝石を使いお相手の方のイメージや誕生石、付き合い始めた記念日の宝石などでオリジナリティをアップさせることが手作りには可能です。その方に合わせた手作りの指輪はパワーも秘めてそうでいいですよね!この度は当工房での婚約指輪のご制作を誠にありがとうございました。次は是非ともお二人で結婚指輪のご制作にお越し下さい。お待ちしています!