以前のリングを元にして

手作り結婚指輪 プラチナ ダイヤモンド

見る人によって表情を変化させる様なこちらの指輪は明石市からお越しくださったご夫婦が手作りされた結婚指輪(女性の指輪)です。立体的に削るのが難しく時間が掛かった超大作です。

お二人は今年で結婚21年になるご夫婦です。結婚当初にプラチナのシンプルな結婚指輪を購入されていたのですが、まずは奥様が旅行先で失くされてしまい、続いて近年になって旦那様も何処かで落とされたとの事でした。奥様は結婚する前にプレゼントされたファッションリングを結婚指輪の代わりに愛用されていたそうです。今回は着け慣れたそのファッションリングを元に新たな結婚指輪を作りたいとのご来店でした。

「奥様はずっと号数が変わらないんですね。綺麗な指ですね!」と私が言うと旦那様が「指だけな!あちこちのサイズは大きくなってるなぁ、お互いに!」と言ってお二人で顔を見合わせて笑っておられました。お二人のサイズを測ってデザインの確認をさせて頂くと奥様の指輪を元にペアで作りたいとのこと。少し難しいので時間が掛かることをご説明して制作スタートです。

「これは何のモチーフですか?」と尋ねたら「何っていうのは無いかも。私は葉っぱみたいと思ってるし、主人は羽根じゃないかって。」確かに色んな形にとれますから、何っていうのは無いのかも知れません。私には巻貝みたいに見えました。

V字の形で削りますが、モチーフのところは立体的にするために分厚くワックスを残しておきます。着け心地のことも考慮してあまり分厚くするのもNGですので、かなりお二人とも慎重に削ってお互いの進み具合を確認しておられました。少しずつ進めている内に「慣れてきた!なんかいいのが出来そう!」と奥様。手に取って見せて頂くといい感じに立体的かつ程良い厚み!横から「俺のも頼むわ。」と旦那様。少し勝ち誇った表情で奥様が二つ共のモチーフ部分を完成させました。後は指輪全体の角をとって磨けば完成です。

制作が始まって3時間が経ちましたが休憩もお取りにならないのに、お二人の集中力はいっこうに途切れません。そのまま一気に作り上げられました。

奥様だけモチーフの一番上になっている部分に宝石を留めることになり、何にするかとても悩まれていましたがダイヤモンドを4石に決められました。お子様がお二人で家族四人の4石だそうです。出来上がったお二人のワックスとデザインの元になった奥様のリングを並べて見てみると、かなりそっくりに出来ていました。お二人も腕組みしながら「プロになれるんちゃう?」とご満悦のご様子でした。

今回は実際の指輪を見ながら手作りしましたが、写真や切り抜き、イラストなどを見ながらじっくりと理想に近づけて作っていくことが出来ます。購入する指輪とは違って自分の手で仕上げる指輪は愛着がわきます。オプション加工なども後から追加出来るのも手作りの良いところです。

「買うか迷ってたんだけど作って良かったわ。楽しい思い出も出来たし、綺麗に出来たし!」と言って喜んで下さっていました。私もお二人のお手伝いが出来てすごく楽しかったです。また記念日などにアニバーサリーリングを作ってみては如何ですか?と提案すると「婚約指輪もらってないから、その分おねだりしよっかな。」と奥様が旦那様に近づきながら大きな声で言われていました(笑)。是非またいらして下さい!

生涯保証でクリーニングもずっと無料で致しますので今後ともよろしくお願い致します。この度は当工房で結婚指輪をご制作頂きまして誠にありがとうございました。ご家族4人、いつまでも仲良くお暮らし下さいませ。またお会い出来ますのを楽しみにしております。

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