このシンプルな平打ちリングを見ていると、この世に始めて登場した指輪はおそらくこれに近かったのでは
ないだろうか…とさえ思えてしまうほど無駄がなく飽きのこないフォルム。
こちらを結婚指輪として手作りされたのは淡路島からお越し下さったお二人です。2ヶ月後の両家の
顔合わせに間に合わせたいという事でした。
お二人はお仕事の都合で休日を合わせるのが難しく結婚指輪のことも「手作り」だけが決まっている状態
でした。まずはデザインを決めていくのですが、ここでお二人の好みがきっぱりと分かれてしまいました。
男性はシンプルだけど目立つくらい太めの指輪、女性は宝石が並んで輝く細めのエレガントな感じが
ご希望で、ここは両者一歩も譲らず。するとサンプルリングを眺めておられた彼女さんが平打ちの
エタニティリングを手に取って「これならいいんじゃない?!」と。
平打ちデザインは太めにするとシンプルだけど存在感のある指輪に出来ますし、細めで宝石を連ねて
留めればエレガントなエタニティリングになります。ところが男性の様子が何やら先程と違います。
理由をお尋ねすると予算に上限があるのと、両親から金属はプラチナで作るように言われているとのこと。
ならば宝石は後から追加して少しずつ増えていくのを楽しめますし、お二人のご予算に合わせてワックスを
削って頂きますのでご予算がオーバーしない様に一緒に頑張りましょう!とアドバイスさせて頂きました。
男性は「それなら安心です。協力お願いします。」と少しリラックスされたご様子でした。
彼女さんも結婚記念日に1石ずつ宝石が増えていく方が私達らしいと、今回は宝石は留めないシンプルな
平打ちでご制作されることになりました。価格表を見ながら少しずつ削り何度も重量を測って、お二人の
ご予算に合わせて制作したので時間は結構掛かりましたが2つとも綺麗な平打ちリングに仕上がりました。
記念写真を撮っているとお二人から「何か用事がないとなかなか神戸まで出て来ないのですが、これからは
毎年宝石を増やすために神戸に来てデートもできるし、enishi さんで手作りして良かったです。」と嬉しい
お言葉を頂きました。
クリーニングや変形修復も無料で承っておりますので宝石を入れに来られた時に一緒にさせて頂きますね。
これからも末永く結婚指輪手作りドットコムenishi を宜しくお願い致します。
神戸工房でのご制作ありがとうございました。またお会い出来るのを楽しみにお待ちしております。