西宮市からお越し下さった男性が手作りされた婚約指輪です。デザインにこだわって彼女さんの好みを追求した渾身の指輪でとても理想に近い感じで出来たんですよ!
男性はシフト制のお仕事をされているそうで、ご来店当日は2時間ほどの仮眠だけとってご制作に挑みました。「慣れてますので、大丈夫です。」と言われていましたが目はショボショボしていた様に見えました。
彼女さんはアクセサリーが好きで「指輪もかなり持っているのではないかと思います。」と言うお話で手作りで自由に作れるならご自分で考えたデザインで、絶対彼女さんが持っていない指輪を作りたいとの事でした。婚約指輪だからプラチナで作りたいけれども彼女さんはピンクゴールド好きだとも仰っておられたので、男性が考えたデザインにピンクゴールドをプラスしても良いのではとご提案させて頂きました。
イメージは自由な波型で立体的にして2本の指輪が重なっている様に見えて欲しいと。最初は男性の思うままにデザインして削って頂きました。ところが途中でこれでは指輪の幅が太過ぎるとなってデザインを考え直すことになりました。
そして最終的に一本のプラチナリングに少し細めのピンクゴールドのリングが絡まっている様なデザインに決定しました。「これの方が絶対に難易度上がってますよね!」と取り掛かる前は少し尻込みされていましたが、この前に削ったのが練習になった様であっという間に程よい幅で削られていました。重なって見えるところは立体的に見える様に少しずつ慎重に溝を彫って削っていきました。ダイヤモンドを留める位置も決めて、そこ以外は柔らかいヤスリを使って優しく磨き丸みをつけたところを滑らかにしていきます。
今まで至って順調に作業されていた男性でしたが少しお疲れになって来られた様だったので、磨くところは私もお手伝いさせて頂きました。出来上がったワックスの指輪を見て「ここがピンクゴールドで、ここにダイヤ5石がこう入って…」と想像しながら確認されていました。ピンクゴールド部分はコーティング加工をしますので雰囲気を変えたい時はコーティングを取ったり違う色にコーティングしたり、つや消し加工にしたりすることが出来るんです。「これならアクセサリー好きの彼女も納得ですね!良かったー、手作りにして!」と喜んで下さいました。男性のデザインが素晴らしかったからだと思いますと言ったら照れて真っ赤になっておられました。
手作り指輪はご自分でカスタマイズしながらオリジナリティを追求出来ますし、作った指輪は誰とも被りません。ご自分がデザインしたこだわりの指輪でプロポーズなんて凄く贅沢だと思いませんか?お相手の方も忘れられない思い出になること間違いないですね。難しいところは私達がお手伝い致しますし、是非皆様にも挑戦して頂きたいです!
当工房で大切な婚約指輪のご制作を頂き誠にありがとうございました。王子様がする様なプロポーズに挑戦すると仰ってたので大成功する様に祈っております。素晴らしい思い出を作って下さいね!